1. 伝統と躍進の融合

伝統を守りながらも更なる高みを追求

二文字屋_写真

元和六年(1620年)に創業の『二文字屋』は現在十二代目の当主と十三代目にあたる料理長を中心として、今も川魚料理・日本料理の老舗として県内はもちろん全国にその名を馳せている。江戸時代初期の高名な彫刻家・左甚五郎が宿泊した際に彫った欄間が今も残り(現在は別の場所にて保管)、店の生い立ちに歴史の重さを感じる事が出来る。

戦時中の空襲の際にも手放さず持ち出して守り、長い年月をかけて熟成させたタレを使ううなぎ料理が有名だが、現代においても店の存在感を輝かせて止まないのは、老舗の看板にあぐらをかかずに今も更なる高みを目指し研鑽をし続ける姿勢にある。

先代の博務氏においては長良川の活きた「うるり」を井戸水で洗って秘伝煮にした≪二文字屋謹製・長良川のうるり≫や、鰻をなると型に巻き桜チップで燻製にした≪うなぎハム≫などを開発。これにより多方面で採り上げられ、二文字屋の名を現代に知らしめた。

料理長の晴哉氏は「昭和の名料理人」と称される西村元三郎氏の流れを汲む常見勝也氏、道場六三郎氏に師事し、3人に共通する「好奇心・研究心・向上心」を念頭に、伝統と創意工夫の両立に挑んでいる。

既に完成された伝統や料理に対しても「もっと美味しくなるのではないか」という想いを抱き、様々な手法でイメージに近付けようとする、その姿勢が訪れる者を魅了して止まないのだ。

歴史に名を刻む空間で婚礼・結納や接待を

二文字屋_写真

椅子席にも対応可能な為、年配の方でも安心して利用出来る。

中山道の要衝として和宮親子内親王が宿泊した事でも知られ、また加納城の城下町として栄えた加納宿。二文字屋は今も変わらずその時の風情を残している。

端整な佇まいの和室は結納、結婚披露宴、各種節句など祝い事に好んで利用されており、それに応ずる料理もシーンに合わせた献立を用意。いずれも季節感、情緒、ストーリが盛り込まれており、料理長の粋な心意気を随所に感じ取る事が出来る。

また「姫街道」と呼ばれた中山道にちなんで名付けられた懐石料理は、客人に心底楽しんでもらおうという姿勢が感じられる。良質の食材を用いた伝統的な調理法だけでなく、季節感にプラス遊び心を盛り込んで紡ぎ上げる料理は接待はもちろんの事、女性にも人気が高く食事会や慶事・法事の席にも好まれている。

二文字屋_写真

端午の節句のお献立 一例

【座付汁】 一番出汁 ぶぶあられ 金の舞 
【善彩】兜ー鯉洗い仕立て
【三珍】祥菜‐雛豆白和へ
    馬上杯‐鼈甲海月
    雪洞‐白木耳朱香和へ
【造り】 御鯛姿造り
【奨肴】 うなぎ肝焼き
【炙肴】 鮑塩釜焼き
【羹】 茜雲ー人参淡雪仕立て
【御椀】 蛤芯丈
【お食事】 うなぎ
【くつろぎ】 山桃シャーベット

御婚礼料理 一例

口福(こうふく)~言祝ぎ(ことほぎ)のお献立

・祝茶:慶ぶ茶(よろこぶちゃ)
・御座附:不老長春 紅鮭温薫薔薇仕立て
・志多し:立田川仕立てのお浸し
 秋の子 菊菜 菊花お浸し
 紅葉麩 流水麺 蟹の身 柿玉子
・御向:円満豆腐
・善彩(ぜんさい):サーモン手毬黄身寿司
 茶豆 栗オレンジ煮 唐墨炙り
・御椀:夫婦蛤
・御造り:活伊勢海老炙り仕立て
・家喜物(やきもの):祝い鯛寿焼き 手毬赤飯
・進め肴:飛騨牛石焼き
・旬彩:海老芋含ませ 天上昆布
・寿の物(すのもの):菊もずく
・御留椀:伊勢海老味噌汁
・御食事:うなぎご飯
・おくつろぎ:二文字屋ぷりん